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土を掘って石を拾う、を繰り返した先に天啓が待っていた

終わりが見えない。
「この鍬、打ち出の小槌の亜種かな」ってくらい、耕すほどに石がザクザクでてきます。賽の河原の石積み刑を彷彿とさせる状況です(知らんけども)。終わりが見えない。

永遠なのか本当か 時の流れは続くのか
いつまで経っても変わらない
そんな物あるだろうか

『情熱の薔薇』THE BLUE HEARTS

甲本ヒロトの声が聴こえるような気がします。答えはきっと奥の方…。よーし、掘るしかない!

この記事は、庭の墾活記録の2回目です。前回のはこちらです。

DAY3|石を拾う

2021年12月4日。庭に畑らしきものが出現してから1週間が経過しました。
この間、雨も降ったし風も吹きました。耕したばかりの土は、湿気を保っているから焦げ茶色をしていて畑っぽいんです。だけど、時間が経つと全然畑じゃない。

きったな!

指先サイズの石ころがコロコロしてる。拾わなきゃいけないことは直感的に分かります。拾わないと畑じゃない。分からないのは、拾い切れるのかってことです。

考えてもわからないので始めて行きます。軍手をして、しゃがみ、正面1メートル幅くらいで目につく石を拾いながら前進していきます。表面に見えている石だけでなく、柔らかくなった土に手を突っ込んで土中の石も探します。突っ込んだ手を強く握ると、土の塊はポロポロと崩れて粉末状になり指の隙間からこぼれていきます。そして石だけ残ります。

そんな原始的なやり方で、石を拾いながらジリジリと前進していきます。端まで行ったら身幅分ずれてUターンし、同じように土に手を突っ込んで石を拾い集めがら前進します。

手を土の中に入れたときの感触がクセになってきます。しっとりとしているけど柔らかく、手に密着してくる土の感触が心地よい。たまに大きめの石が見つかるとお宝感があってうれしくなります。大きめな石を見つけたくて、深くまで手を入れて固い土を掘り起こしたりしてたら、進みが遅くなった上に軍手が破れました。

この日、3時間くらいしゃがみっぱなしで作業して、全体の4分の3くらいの石拾いが終わりました。

DAY4|石を拾う、耕す、石を拾う

2021年12月5日。次男の幼稚園の発表会でした。というか、前日も発表会でした。コロナ対策として、発表会場に人が集まりすぎないように年少・年中・年長に分けて実施するので、あっという間に終わります。

発表会に出発する前に1時間半くらい、前日に残した4分の1の石拾いをしました。帰ってきてお昼ご飯を挟み、もう一回全体を耕すことにしました。なんかまだ土が固いし、思ったほど深くは耕せていない感じがするので。

再び、義父から借り受けた相棒「まんのう」(万能鍬まんのうくわ)の出番です。柔らかくなっているところよりもすこし深くまで刃をいれるイメージで耕していきます。先週のように、カチコチに固まった状態ではないので良いペースで進みます。ザクザク、ザクザクザクザク。

するとですね、めっちゃ石が出てきました。あらかた大きい石はなくなったかなと思っていたら全然ある。サッと全体耕して終ろうと思っていたのですが、耕しては石を拾うという作業になり、大幅ペースダウン。でもやり始めたら、このやり方で終わらせたくなって黙々と続けることになります。

途中、家にお義母さんや妻の妹が集まって発表会で撮ったビデオの観賞会が始まりましたが、そんなものはそっちのけです。途中、何度か巨大な石を掘り当ててしまい、鍬に無理な力をかけたために柄と金具が外れたけど、雑に直して作業を続けます。『情熱の薔薇』が脳内でループしていました。

この日の午後も3時間半くらい作業しました。終わったころにはすっかり日が落ち、南西の空に金星が光っていました。

現状報告

今回も大量の石が出土しました。先週時点で一輪車2杯分くらい出てきていたので、もうそれほど出てこないと思いきや、これです。

なんか石版みたいなのもある

冒頭のきったない状態からどうなったかと言うとこんな感じです。

かわった…のか?

多少マシになったような気がします。でも、これで終わりではないことは間違いない….。前回、12月中に玉ねぎを植え付けたいとか書いたけど、到底無理だということがわかってきました。大好きな玉ねぎを育てるのは、来シーズンまでおあずけだろうな。

そして真面目に調べた

今のやり方で終わるイメージが持てないので、土づくりについて、もう一回ちゃんとネット情報を漁ってみました(今まで横着していた)。

・20〜30cmは掘る必要がある
・「ふるい」を使って丁寧に土中の不純物を取り除く必要がある

一般的に、植える作物の背丈と同じくらいの土の深さが必要らしいです。植え付けのときは畝を作って高さを出すけど、そのプラス分とは別で20〜30cmくらい掘らなきゃダメみたい。良い作物を育てるには、根が伸ばしやすいようにフカフカ部分が厚い方が良いんだな、やっぱり。

で、恐る恐る現状を確認すると15センチあるかないか。一旦ガッカリしたけど、目標と現状のギャップが可視化されたことで不思議とやる気が湧いてきます(意識高い系サラリーマンのようだ)。

「ふるい」を使う、というのも目から鱗でした。たしかに、普通に考えたら手で拾って終わるようなやり方で、あのフカフカサラサラの畑の土ができるわけがない。どれだけ時間がかかるのかは想像できないけど、ふるいで石を取り除いていけば、いつか我が家の土もフカフカサラサラになるという想像はできます。

なんとなく土を掘り起こし、なんとなく石を拾って、終わりが見えないとか言っていた私は救いようのないアホでした。今は天啓を受けたような気持ちになってます。道が開けた。答えは、インターネットのそれほど奥まっていないところにありました。

今回、土づくり記事をいくつか読んだけど、こちらのブログがすごくよかったです。「挫けず頑張りましょう」「少しずつやれば必ず終わりがきます」という励ましワードが心に染みました。

早速、ふるいを手に入れました。
来週からふるいまくる。

でかい


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