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PCR陰性とウクライナ危機とわたし

可燃性高そうな釣りタイトルですが、ただの体調不良と読書の記録です。

今週、急な発熱と喉の痛みに襲われて2日ほど寝込んでました。

症状がコロナっぽいということで自宅内での隔離生活がはじまり、家族みんなが一瞬で疲弊。きっと陽性だろうなと思って受けたPCR検査が陰性となり、やっとみんなの気持ちが少しやわらいだ感じがします。自分の体調もだいぶ回復してきました。

そして、そんな半径5メートル内の事態に翻弄されている間に、8,000キロ先の東欧で恐ろしいことが起こってました。

今も自室に隔離中で手持ち無沙汰なので、今週の出来事と雑感を書こうと思います。

(注)本稿の後半に「宇宙兄弟」のネタバレ要素がありますので、これから読まれるご予定の方はお気をつけください。

コロナ疑惑と自宅内隔離ライフ

2月21日(月)
2ヶ月以上ぶりにオフィスに出社。わたしがオフィスに行く理由は主に2つあって、①散髪、②人にあう(主に飲み)のどちらかなんですが、今回は①。不純に見えるけど仕事はまじめにやってます。本当です。

オフィスは人も少なくリアル会話はほぼゼロ(かなしい)で、MTGルーム以外ではマスク着用。その後に行った、美容室も、電車移動中も常にマスク着用。帰宅後、喉にすこし違和感を感じはじめました。

2月22日(火)
喉の調子は昨晩より悪く、よわい痛み、声のかすれ。ふつうに勤務できたけど、午後の打ち合わせは声が出しづらくてキツかった。

退勤後に検温したら37度台前半の微熱。就寝前には38度前後になっていて、「これガチコロナでは?」という空気が漂いはじめました。

2月23日(水)
朝から38度台の発熱と全身の関節痛。喉の痛みはそれほど強まっていないけど、気道がつまって少し息苦しい。咳や鼻水はあまり出ない。

家庭内では、本格的にコロナっぽいということで朝から隔離開始。わたしは2Fの寝室兼仕事部屋に閉じこもり、家族は1Fのリビングで過ごし基本2Fにこない。全員がマスク2枚を重ね掛け…

食事は、妻に部屋の前まで持ってきてドアの前に置いてもらい、妻が去ってからドアを開けて部屋に持ち込む。お風呂やトイレで、部屋を出る時はビニール手袋をして移動、直接触った場合は除菌シートで拭う。1F組は寝室が使えないので、リビングにキャンプ用のマットを敷き、寝袋をセット。

換気はこまめにしていたけど、家庭内の空気はギスギスと澱んできます。この日は一時39度以上まで熱が上がり、体調も最悪でした。

2月24日(木)
昨晩、解熱剤を飲んで寝たため朝は37度台にまで下がり体の痛みもかなり和らいでいました。大事をとって会社はお休み(お休み中いろいろとご対応いただいたセールスチームの皆様に感謝)。午後以降は再び38度前後まで熱が上がり、頭痛も戻ってきました。

検査を受けるために県の相談窓口に電話して診療所を紹介してもらい、診察予約。コロナ陽性の可能性が高そうなので、妻も子供も、仕事・学校・幼稚園をお休み。

予約したクリニックで、まずは抗原検査。建物の外の、野菜直売所をもっと簡素にしたような電話ボックスサイズのほったて小屋で、細長い棒を鼻の奥につっこんで検体採取。非常に痛い。

その後、車に戻って10-15分ほどで看護師さんが来てくれました。
「抗原検査は陰性だったので、PCR検査やります」
ついにきたか。

再び15分ほど車で待っていると、看護師さんが検査キット(試験管みたいな細長いプラ容器とちいさい漏斗)を持ってきてくれました。漏斗をプラ容器にセットし、口をつけて唾液を2mlためる。人に見られながら唾液だすの、ちょっとつらい。

検査結果は翌日以降になるので、その後は簡単な診察をしてもらい終了。手持ちの現金がなくて一度自宅にお金を取りに戻りました。キャッシュレスに慣れ過ぎると、こういうことあるよね。

2月25日(金)
朝起きたら36度台に熱が下がり、体も軽い。喉の違和感と息苦しさは続いていて、咳がよく出るようになってきました。この日は普通に勤務。咳はちょっと辛いけど、とくに問題なし。PCR検査結果が出ていないので、念のため妻子は今日も全員休み。

お昼過ぎに昨日のクリニックから電話がかかってきました。PCR検査の結果は陰性。家族全員おおよろこび。とはいえ、念のため外出や家庭内での接触は極力控えた方が良いとのこと。たしかにとは思ったけど、現在の隔離生活スタイルをそのままやりたくない。今後をどうするかで、家庭内が若干揉めました。

結局、若干緩めつつ(ビニール手袋はしなくてOK)基本はこれまで通りのスタイルで行くことに。ただ、過度に神経質になっていた気持ちはゆるんだので平和が戻った感。よかったよかった。

布団の中のウクライナ情勢と「100年予測」

大井家がそんなゴタゴタを過ごした今週、緊張が高まり続けていたウクライナ情勢が、堰を切ったように動き出しました。

ほとんどずっと寝込んでいた22日夜〜24日までの間、布団にくるまって各種のニュース媒体やツイッターを眺めている時間がすごい長かった。自分の子供は戦争の時代を生きるのかもしれない、とか考えて、ちょっと陰になったりしてました。陰性だけに。

そして、そもそも何故こんな戦争が起きるのだろう、という疑問も生まれてきます。

そんな時に3-4年前に読んだ「100年予測」を思い出し、ロシアに関して書かれた章(第6章 2020年のロシア)を再読してみました。

本書は「2014年のクリミア危機を予測した」として話題になりましたが、クリミア併合をピンポイントで言い当てているわけではありません。再読して気づいたのですが、もっと大きな予測が書かれていました。

ロシアによるウクライナ支配です。

まさに、現在進行中のことが書かれていてびびりました。しかもこの原書が発行されたのは2009年というのも驚きです。印象的だった箇所をいくつか引用します。

ロシアの基本戦略の一つは、北ヨーロッパ平原沿いにできるだけ奥行きのある緩衝地帯を作る一方で、周辺国を分裂させて操り、ヨーロッパに新しい勢力バランスを築くことである。
ジョージ・フリードマン. 100年予測. 早川書房, 2014年, p164-165
ロシアは国家の基本的安全保障のために、ベラルーシとウクライナを支配しなければならない。(中略)
ウクライナとベラルーシが、ロシアにとっての生命線である。この二国が例えばNATOに加盟するなどして、敵の手中に落ちれば、ロシアは存亡の危機に立たされる。
同, p174
ロシアからすれば、NATOがウクライナまで拡大することは、ワルシャワ条約機構がメキシコに進出するのと同じで、ロシアの利益を大きく脅かすものだ。(中略)ウクライナのNATO入りがロシアの国家安全保障に壊滅的な影響を及ぼすことについては、議論の余地はない。
同, p175
ベラルーシとウクライナのロシア勢力圏への再吸収は、今後五年以内に起こる既成事実である。
同, 176

で、何が言いたいかというと特にないのですが。そういう論理で動いていたのかと得心したような気持ちになれました。

という個人はどうでもよかった。

なによりも、ウクライナ情勢について、一刻も早い戦闘終結とこれ以上の犠牲がでないことを願うばかりです。

・・・

上で紹介した「100年予測」では、今世紀中盤に、日本・トルコ・ポーランドの三国同盟がアメリカと戦争する(しかも宇宙を舞台に)という、想像のつかない予測も書かれています。

それ自体はエンタメとして面白くはあるけど的中はして欲しくないんだよな。せっかく宇宙でやるなら戦争ではなく、冒険や探究の人間ドラマが見たい今日の頃です。

世界各国の宇宙飛行士が月面にそろって、"We are Space brothers"って言う、みたいなそういう世界線にタイムリープしたいぜ。

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